staff blog

人が嫌がることを三百やる

「心が熱くなる365人の仕事の教科書」(到知出版社)から一話ご紹介します。
今回は、DANTOTZconsulting代表 川勝宣昭氏による「困難は解決策を連れてくる」です。


人が嫌がることを三百やる
奥田政行
「アル・ケッチャーノ」オーナーシェフ

父が悪徳コンサルタントに騙されて一億三千万円の借金を背負うことになったという話をさせて頂きましたが、当時私は二十一歳でしたから、自分はまだ奥田家を幸せにするだけの実力はないことはわかっていました。
だから、もう一度東京に行かせてくださいと両親にお願いして、再び上京し、新宿の高級レストランへ修行に入りました。
で、その店のシェフが大変ストイックな人で、食器に指紋がついていたり、水槽に魚のうろこが一枚ついているだけでボコボコに殴られて、毎日二十発以上みんな殴られていました。
シェフが出勤してきた時、ドアノブが早く回るか。最初の一歩が大きいか、小さいか。そしてパッと顔を見て、きょうはコーヒーにするか紅茶にするか、それともカモミールを温めにするか、熱めにしてミントを入れるかと判断しなくてはならない。
それでシェフが着替え終わったら、私が淹れたドリンクを飲みながらメニューを書くんです。


奥田 政行 | NETWORK | KIITO
奥田政行

で、ランチタイムで忙しくなってくると暴れ始めるわけです。
殴られて、「何できょうこんなに追われているか分かるか!」と言われるから、「いえ・・・・」「きょう」、お前が出したものは俺の気持ちと違ったからだ!」と。

毎日がそんな調子で、味を見てもらうだけで「違う!」と殴られる。だからある時私も悪戯をして、前の日にOK]をもらったソースをそのまま翌日に味見してもらったんです。
そしたら「違う!」と言うので、何だ、シェフも間隔でやっているだけなんだと思って「これ昨日OKもらったのと同じやつです」と言ったら、「バカ野郎、昨日は晴れで今日は雨だ」。
ああ、この人はただムチャクチャ言っている訳じゃなくて、すごいことを言っているのかもしれないと感じるようになって、そこから、ちょっとこのシェフについていってみようかなといういう気持ちになりました。


アル・ケッチャーノ

ただ、人間そういう状況に追い込まれると、シェフが新宿駅に降り立った瞬間、わかるようになるんですよ。「あ、来た」って。
出勤時間が違っても分かる。もう絶対に嫌いにならない様に毎日シェフの写真を胸ポケットに入れて仕事をしました。

私はいつも、「やりたいことの数値が百だとすると、やりたくないこと、人が嫌がることを三百やる」と自分に言い聞かせています。そうすると、いつのまにかやりたいことを実現するためのスタートラインに立てる。

これは修業時代からの実感です。
一覧に戻る

contact

施設の事、料金について、入居のご相談などはお問合せフォーム・お電話にてお気軽にご相談下さい。

お電話でのお問い合わせ

受付時間 9:00~18:00 (土日祝定休)

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせ