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説明動画を見ながら蘇生

神奈川新聞社 8/19(火)

心肺停止した高齢女性に対し、消防指令センターから送られて来た説明動画を活用して蘇生につなげたとして、伊勢原市在住の医療従事者尾関はるかさん(26)が市消防本部から表彰された。4月に本格導入した映像通報システム「Live119」を活用した救命活動としては初の表彰で、尾関さんは「うれしい半面、医療従事者としては当然のこと。(Live119は)医療の知識がなくても安心して使えた」と振り返った。

6月13日午後1時15分ごろ、高森郵便局(同市高森)の窓口にいた尾関さんは外のドンという音を聞き、その方向を見ると70代女性が窓に倒れかかっていた。

女性を日陰で横にすると呼吸が弱く、脈が触れなかったという。郵便局員が119番通報し、尾関さんが心臓マッサージを自ら対応することになった。



Live119からスマートフォンに送られた動画を開くと、心臓マッサージのやり方が映像とリズムで流れてきた。医療機関での研修の経験はあったが、実地では初の蘇生活動だった。「汗だくになりながら。ただ必死で意識が戻ることを信じて」。より強く続けることを意識して1人で続けた胸骨圧迫は約9分間に及んだ。

到着した救急隊にバトンタッチし、その後自動体外式除細動器(AED)を使うと、女性の自発呼吸が戻った。現在はつえを使って歩け、普通に会話できるまで回復したという。家族から報告を受けた尾関さんは「ずっと気になっていた。助かって良かった」と安心感から涙が出たという。

「Live119」は4月に共同消防指令センターの運用を始めた秦野市、伊勢原市で本格運用された。まだ尾関さんも存在を知らなかったが「私が医療従事者でなくても動画で分かりやすかった。いざというときに居合わせたら対応してほしいし、安心して使えることを知ってほしい」と話していた。伊勢原消防本部の担当者は「使い方の周知を広げれば、さらに積極的に使ってもらえる。消防の初期消火などにも活用できる」と期待を寄せていた。

 
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