2026.1.22
心の健康管理
毎週日曜日に掲載している「松下幸之助一日一話」で健康に関して、身体の健康も大切だが心の健康がより大切だと言われています。
では心の健康を保つにはどうしたら良いのでしょうか?その答えの一つ、「こころの情報サイト」をご紹介します。



ストレスやこころの病気という言葉をよく耳にするようになり、こころの健康づくりは身近なテーマとなっています。
しかし、こころの健康や病気についての理解はまだ十分とはいえません。
こころの病気に適切に対処し、ご自身や周囲の方たちがこころの病気を抱えても安心して暮らしていくためには、こころの病気を正しく理解することが大切です。まずは、こころの健康や病気について知ることから始めてみましょう。

ストレスって何?
こころの病気の予防には、ストレスと上手に付き合うことが重要です。
では、ストレスとはなんでしょうか?
ストレスと聞くと、嫌なことやつらいことを連想される方が多いかもしれません。
しかし、実はうれしいことも楽しいこともストレスの原因になります。
毎日を快適に過ごすために、まずはストレスを正しく理解しましょう。
ストレスの原因
そもそもストレスとは、外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のことです。
外部からの刺激には、天候や騒音などの環境的要因、病気や睡眠不足などの身体的要因、不安や悩みなど心理的な要因、そして人間関係がうまくいかない、仕事が忙しいなどの社会的要因があります。
つまり、日常の中で起こる様々な変化が、ストレスの原因になるのです。
たとえば、進学や就職、結婚、出産といった喜ばしい出来事でも、変化であり刺激ですから、ストレスの原因になることもあるのです。
自分のストレスサインを知る
ストレスを受けている状態では、眠れない、お腹が痛くなる、怒りっぽくなるなど、何かしらストレスサインが出ているものです。
こうしたサインが出ているからといって、こころの病気というわけではありませんが、気づかないままストレスを受け続けると、さらに調子をくずしてしまうことがあります。
まずは自分のストレスサインを知っておくことが大切です。
そして、そのサインが出ていないかどうか、ときどき自分の状態を観察するようにしましょう。
自分のストレスに気づけるようになると、休息を取る、気分転換をするなどのセルフケアが早めにとれるようになります。
セルフケアでこころを健康に
ストレスは誰にでもありますが、ためすぎるとこころや体の調子をくずしてしまうこともあります。
ここでは、日常生活の中でストレスをためないコツをご紹介します。
自分なりの工夫を続けていてもうまくいかないときは、専門家に相談するようにしましょう。
ライフスタイルはこころの健康にも大切 -生活習慣
ストレスと上手につきあうには、まず毎日の生活習慣を整えることが大切です。
バランスの取れた食事や良質の睡眠、適度な運動の習慣を維持することが、こころの健康の基礎固めになります。
また、ストレスがたまったときの対策として、日常生活の中で、リラックスできる時間をもつことも大切です。
ゆっくりと腹式呼吸をする、ぼんやりと窓の外を眺める、ゆったりお風呂に入る、軽く体をストレッチする、好きな音楽を聴くなど、気軽にできることをまずやってみましょう。
ただし、お酒を飲んでつらさを紛らわせようとすると、睡眠の質が低下し、こころも不安定になることがあるので気をつけましょう。
頭を柔らかくしよう -考え方
ストレスを感じているとき、私たちは物事を固定的に考えてしまうことがあります。
たとえば、「必ず、○○をしなければならない」と考えていて、それがうまくいかないときには強いストレスを感じてしまうでしょう。
問題点や良くないことばかりに注目しがちになります。
そんなとき、良くないことばかりではなく、実際にできていること、うまくいっていることに注意を向けるのもよいでしょう。
考え方やものの見方を少し変えてみるだけで、気持ちが少し楽になることがあります。
困ったときは誰かに話してみよう -相談
困ったときやつらいときに話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。
話すことで自分の中で解決策が見つかることもあります。
相談に乗ってもらえたという安心感も、気持ちを落ち着かせるでしょう。
友人、家族、同僚、地域や趣味の仲間など、日頃から気軽に話せる人を増やしておきましょう。
その一方で、こころと体の不調が続くときには、早めに専門家に相談するようにしましょう。
医師や公認心理師などの専門家や、地域の精神保健福祉センター、保健所、職場の健康管理センター、自治体の相談所など、相談できる場所はたくさんあります。

こころの病気を知ろう
こころの病気にはどのようなものがあるのでしょうか。
まずは、こころの病気について知識を身につけましょう。
こころの病気について知っていることは、あなた自身や、あなたの身近な人が心配なときなどに役立ちます。
こころの病気は、誰でもかかりうる病気です
こころの病気で病院に通院や入院をしている人たちは、国内で約420万人にのぼりますが(平成29年)、これは日本人のおよそ30人に1人の割合です。
生涯を通じて4人に1人がこころの病気にかかるともいわれています。
こころの病気は特別な人がかかるものではなく、誰でもかかる可能性のある病気といえるでしょう。
こころの病気は回復しうる病気です
こころの病気にかかったとしても、多くの場合は治療により回復し、社会の中で安定した生活をおくることができるようになります。
最近では、効果が高く副作用の少ない治療薬も出ていますので、以前よりも回復しやすくなっています。
こころの病気になった場合は、体の病気と同じように治療を受けることが何よりも大切です。
ただし、早く治そうと焦って無理をすると、回復が遅れることがあります。
「焦らず、じっくりと治す」という気持ちで臨むことが回復への近道です。
こころの病気を正しく理解しましょう
こころの病気は、本人が苦しんでいても、周囲からはわかりにくいという特徴があります。
私たちは、病気や怪我をした人には「無理はしないでね」と、自然に声をかけることができます。
骨折をしている人に、重い荷物を運ぶことは頼まないでしょう。
しかし、こころの病気の場合は、外から見ても気がつかないことがあり、知らないうちに無理なことをさせたり、傷つけていたり、病状を悪化させているかもしれません。
私たちみんながこころの病気を正しく理解することはとても大切です。
また、こころの病気によって、症状や気を付けることも異なります。
気持ちが落ち着かない
胸がどきどきする、息苦しい
何度も確かめないと気がすまない
周りに誰もいないのに、人の声が聞こえてくる
誰かが自分の悪口を言っている
何も食べたくない、食事がおいしくない
なかなか寝つけない、熟睡できない
夜中に何度も目が覚める
周囲の人が気づきやすい変化
こころの病気は自分では気づきにくい場合もあります。
また、自分で不調に気づいてはいても、こころの病気だと思っていない場合もあります。
その人らしくない行動が続いたり、生活面での支障が出ている場合は、早めに専門機関に相談するよう勧めてください。
以前と異なる状態が続く場合は、体調などについて聞いてみましょう
こころの病気の初期サイン
こころの病気になるときは、多くの場合、少しずつ病気のサインが出ているものです。
こころの病気の初期サインを知り、サインが出ていることに気がついたら、早めに専門家に相談するようにしましょう。
こころの不調やストレス症状
こころの病気は誰にでも起こるものです。
こころの不調やストレス症状が長く続いたり、日常生活に支障が出ている場合は、早めに、専門機関に相談することをお勧めします。
次のような気になる症状が続くときは、専門機関に相談しましょう
気分が沈む、憂うつ
何をするのにも元気が出ない
イライラする、怒りっぽい
理由もないのに、不安な気持ちになる
気持ちが落ち着かない
胸がどきどきする、息苦しい
何度も確かめないと気がすまない
周りに誰もいないのに、人の声が聞こえてくる
誰かが自分の悪口を言っている
何も食べたくない、食事がおいしくない
なかなか寝つけない、熟睡できない
夜中に何度も目が覚める

服装が乱れてきた
急にやせた、太った
感情の変化が激しくなった
表情が暗くなった
一人になりたがる
不満、トラブルが増えた
独り言が増えた
他人の視線を気にするようになった
遅刻や休みが増えた
ぼんやりしていることが多い
ミスや物忘れが多い
体に不自然な傷がある

相談や受診をするときは?
こころの病気には様々な種類があります。
うつ病、統合失調症、パニック障害、依存症、発達障害など様々な種類があり、同じ病名であっても、人によって症状は異なります。本人が気づきやすいものから、周囲の人が気づきやすいものもあるでしょう。
回復に向けても、薬が効果的な場合、カウンセリングや心理療法が効果的な場合など様々です。
気になる症状が続いたり、生活に支障が出たり、つらい状態が長引く場合は、自己判断せずに、周囲の人や専門機関に相談することが大切です。
最寄りの病院やかかりつけの医師に相談してみるのもよいでしょう。
医療機関を受診したいけれど……
こころの病気について、医療機関を受診したいと思っても、どのように受診すればいいのか戸惑うかもしれません。
そんなときは、保健所・保健センター、精神保健福祉センターに相談することができます。
また、こころの病気を診る医療機関には、精神科、精神神経科、心療内科などの様々な名前が使用されています。
各科によって専門に診る病気が異なる場合もありますので、詳細は電話等で受診前に問い合わせるのがよいでしょう。
症状や希望を医師へ上手に伝えるには
自分のこころの状態をうまく伝えるのはなかなか難しいものです。
整理して話すことがあまり得意でない場合には、伝えたいことを事前に紙に書いておくといった工夫が役立つかもしれません。
医療機関のスタッフに話を聞いてもらい、主治医に伝えるべきことを整理してから伝えるという方法もあります。
早期の治療が大切です
こころの病気は、治療にある程度の期間が必要な場合も少なくありません。
一概に、どれくらいで回復できるかはいえませんが、早めに治療するほど、重症化や慢性化を防ぐことができます。

