2024.12.31
笠地蔵
大晦日の話です。
とある雪国に、心優しいおじいさんとおばあさんが暮らしていました。しかし二人は貧しい為、明日が新年だと言うのにお餅を買うお金がありません。そこで、二人は笠を編んで、それを売ったお金でお餅を買おうとおじいさんは町に出て行きました。

大晦日だったこともあり、お正月の買い物をする人で町は賑わっていました。しかし、誰もおじいさんの売る笠には見向きもしません。やがて日が暮れ、雪が積もり、風が吹いて吹雪になりました。人々は急いで店じまいし、町にはおじいさん一人になってしまいました。
笠を売ることを諦めたおじいさんが仕方なく帰路につくと、道の途中に6体のお地蔵さんが立っていることに気付きます。吹雪の中、立っているお地蔵様の頭や肩には雪が降り積もっていました。お地蔵様の雪を払うおじいさんでしたが、あっという間に雪が降り積もってしまいます。寒そうだと思ったおじいさんは売れ残った笠を順番にお地蔵さまに被せました。しかし、傘が1つ足りません。
そこでおじいさんは「使い古しで申し訳ありませんがーー」と、自分が被っていた手拭を笠のないお地蔵様の頭に巻き、家に帰りました。

笠が1つも売れなかったと聞いてもおばあさんは怒りませんでした。むしろ、お地蔵さまに被せた話を聞いて「それは良いことをしましたね」と喜びました。
その夜、眠っていた二人は、「うんとこしょ、どっこいしょ」という掛け声と、何か重い物を引きずるような音で目を覚まします。その声は段々と近づいてくるようでした。

扉の隙間から表を見たおじいさんはびっくり。なんと家の前に米俵やお餅、鯛などの様々な御馳走に、小判などの財宝が山のように積まれていたのです。驚く二人があたりを見回すと、遠くに笠を被った6つの人影が見えます。そして、1つの人影は、おじいさんの手拭を被っています。それは、おじいさんが笠と手拭を被せたお地蔵さまたちで、お礼に贈り物をもってきてくれたのでした。
このお地蔵さまからの贈り物のおかげで、ふたりは幸せな新年を迎える事が出来ました。そして、それからもずっと幸せに暮らすことができたそうです。
心の大掃除

日本むかし話には、心の癒してくれる内容が多いと思います。1年積もった心の埃を掃除して新しい年を迎えたいものです。
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とある雪国に、心優しいおじいさんとおばあさんが暮らしていました。しかし二人は貧しい為、明日が新年だと言うのにお餅を買うお金がありません。そこで、二人は笠を編んで、それを売ったお金でお餅を買おうとおじいさんは町に出て行きました。

大晦日だったこともあり、お正月の買い物をする人で町は賑わっていました。しかし、誰もおじいさんの売る笠には見向きもしません。やがて日が暮れ、雪が積もり、風が吹いて吹雪になりました。人々は急いで店じまいし、町にはおじいさん一人になってしまいました。
笠を売ることを諦めたおじいさんが仕方なく帰路につくと、道の途中に6体のお地蔵さんが立っていることに気付きます。吹雪の中、立っているお地蔵様の頭や肩には雪が降り積もっていました。お地蔵様の雪を払うおじいさんでしたが、あっという間に雪が降り積もってしまいます。寒そうだと思ったおじいさんは売れ残った笠を順番にお地蔵さまに被せました。しかし、傘が1つ足りません。
そこでおじいさんは「使い古しで申し訳ありませんがーー」と、自分が被っていた手拭を笠のないお地蔵様の頭に巻き、家に帰りました。

笠が1つも売れなかったと聞いてもおばあさんは怒りませんでした。むしろ、お地蔵さまに被せた話を聞いて「それは良いことをしましたね」と喜びました。
その夜、眠っていた二人は、「うんとこしょ、どっこいしょ」という掛け声と、何か重い物を引きずるような音で目を覚まします。その声は段々と近づいてくるようでした。

扉の隙間から表を見たおじいさんはびっくり。なんと家の前に米俵やお餅、鯛などの様々な御馳走に、小判などの財宝が山のように積まれていたのです。驚く二人があたりを見回すと、遠くに笠を被った6つの人影が見えます。そして、1つの人影は、おじいさんの手拭を被っています。それは、おじいさんが笠と手拭を被せたお地蔵さまたちで、お礼に贈り物をもってきてくれたのでした。
このお地蔵さまからの贈り物のおかげで、ふたりは幸せな新年を迎える事が出来ました。そして、それからもずっと幸せに暮らすことができたそうです。
心の大掃除

日本むかし話には、心の癒してくれる内容が多いと思います。1年積もった心の埃を掃除して新しい年を迎えたいものです。