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日本製OS TRON

Windowsに匹敵する幻の国産OS「TRON」

 

OS(コンピュータ全体の動作を司るソフトウエア)というとWindowsやMacなどをイメージされる方も多いかもしれません。これらの有名なOSは海外メーカーのMicrosoftやAppleが提供しているOSです。しかし今から約40年前に純国産OS「TRON]が存在し脚光を浴びた事をご存知でしょうか。
一歩違っていれば今私たちが使うパソコンのOSはTRONになっていたかもしれません。

最も普及している組み込み式OS「I-TRON」


TRONとは「The Realtime Operating system Nucleus」の略称で今から約40年前の1983年に日本人板村健(東京大学)教授によって開発された国産OSです。

OSにはパソコンなどに使われる情報処理系のものと組み込み式のものがあります。
組み込み式OSは自動車のカーナビ、情報処理以外のスマホの動作、人工衛星のネットワークなど一般家庭から宇宙で使用されるものまでありとあらゆるものに使われています。

TRONが大事にしているところはまさにRealtime(リアルタイム)ということです。モノに組み込まれているOSは即時性が最も大事とされるのでそこにこだわっているOSです。
またスマホならばiOSやAndroidが有名でそれしかスマホで使われていないと思われている方もいらっしゃると思いますが、データを基地局とRealtimeにやり取りするコンピュータのOSはTRONが使われています。また皆さんの記憶に残っている人工衛生の「はやぶさ」を制御しているOSにもTRONが使われています。

まさに縁の下の力持ちTRON。

TRONには実は複数のバリエーションのOSがあります。どのようなものがあるのでしょうか?

TRON(The Realtime Operating syatem Nucleus)

TRONの種類

TRONには実は複数のバリエーションOSがあります、

I-TRON
あらゆる機関に組み込まれるマイコンに使用される組み込み式(制御系)OS。制御系OSで現在最も使用されているI-TRON。

B-TRON
いわゆるパソコン用OS。
Android、Microsoft、Appleなどに先行して開発されました。日米摩擦の影響で幻となりました。

C-TRON
サーバー用のOS通信系の中心的役割を担っています。

M-TRON
全体的な調整をするOSです。

IoTの考えを当時から持っていた


板村健教授は様々なものにコンピューターが使われネットワークで操作できると考えていました。現在のIoT(モノのインターネット)の概念が40年前にあった。

TRONの優れた性能とは

 

パソコン版のTRONはB-TRONと言われていました。パナソニックと産学をあわせて開発が進んでいきました。その技術は革新的で、誰でも使いやすい仕様にされていました。その当時のOSはソフトを立ち上げるのにコマンドを入れないといけなかったのですがTRONはマウスのクリック一つで立ち上がる方式をとっていました。現在のPCのようですよね。教育現場やPCにTRONOSを組み込もうという流れが主流になっていました。

しかし現実にはそうはならなかった。

日米摩擦


TRONが消えてしまった?

教育現場やメーカーなどさまざまなところで導入されるのが決まりかけていたのですがアメリカから名指しで非難されてしまいました。
実は日米貿易摩擦の被害をうけてしまったのです。一年後に制裁を解除されたのですが、ごたごたに目をつけられたくないメーカーはWindowsの導入を決めてしまいました。これは本当に時期が悪かったとしか言いようがありません。
B-TRONがもっと早く開発されていたら違った世界になっていたかもしれません。IoTの世界はもっと早く進んでいたかもしれませんしもしかしたらシリコンバレーは日本にあったかもしれません。

TRONが世界標準に

B-TRONは材念ながら日の目をみることはありませんでした。
しかしI-TRONは違います。
組み込み式OSとして最も普及しているOSの地位を確立しています。組み込み式OSの代名詞として地位を確立したTRONですが、世界標準になる可能性を秘めています。坂村教授はIoTの世界を早期に実現したいと考えており、技術を無償提供されています。
またアメリカの電気電子学会のIEEEによる国際標準規格になっています。現在TRONの技術は世界各地にインターネットを経て普及していってます。
また坂村健教授はTRONの著作権を放棄しました。完全にオープンソースとなっていて様々な方に使われる余地を作ってくださったのです。TRONはシンプルな使い方ですので発展途上国の技術者でも使いやすく、様々なアイデアが生まれてくる可能性を秘めています。
B-TRONは残念ながら日の目をみることはなく、私達の目に直接触れることは少ないかもしれません。

身近な機械を動かしているのはTRONです。

国際標準規格になるTRONはますます身近になってくるかもしれません。
もしかしたら貴方もTRONエンジニアとして起業できるかも?

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